STIは10月8日に5,412.96で引け、3.49%下落した。前日には1.6%下げていた。ビジネス・タイムズは、地場銀行3行が下げを主導したと報じ、総崩れの原因をインフレと金利への懸念とした。寄り付きで指数は1.22%下げて5,539.75となり、DBSは2.32%下落して75.69シンガポールドルになった(BusinessToday)。FRBの議事要旨はシンガポール時間の木曜未明に公表され、大半の当局者が年末までのさらなる利上げを見込んでいることを示した。原油は、中東の供給不安と、トランプ大統領が中間選挙前にイラン攻撃を命じる可能性があるとの報道で上昇した(BT)。日本と韓国の株も下げ(BT)、CNAはアジアの債券がAI関連債の大量供給で圧迫されたと伝えた。
銀行はシンガポール株式市場の中核であり、多くの退職後の資産運用の中核でもある。指数が2日間で約5%失うのはまれで、アジアの市場が米国の金利と原油にどれほど敏感かを示している。
銀行株やSTI連動ファンドを持っていても、急落そのものは売る理由にならない。積み立てで投資しているなら、値下がりは次の購入でより多く買えることを意味する。
売りの背景は世界の金利と原油であり、資本と収益が引き続き強いシンガポールの銀行ではない。パニックが収まれば戻るかもしれない。
高止まりする金利と100米ドルを超える原油は、アジアの成長を鈍らせ、不良債権を増やしかねない。市場は、より厳しい2027年を織り込み直している可能性がある。
揺さぶりなのか転換点なのかは、三つで分かる。外国資金が売り続けるか、次の米インフレ統計がどうなるか、MASが政策声明で見通しをどう判断するかだ。それまでは大きな値動きを覚悟したい。
市場データ(STI終値) · The Business Times、CNA(2026年10月8日) · BusinessToday(寄り付きの数値) · FRB議事要旨は報道による
STIが3.5%下落、2日で2度目の大幅安 DBS・OCBC・UOBが主導、インフレと金利への懸念で総崩れ
原油の上昇と、米国でさらに利上げが進むとの観測が、アジア全域の市場を揺らした。シンガポールの指数は火曜の終値から約5%下げた。
木曜、シンガポール株はここしばらくで最悪の日となった。ストレーツ・タイムズ指数(STI)は5,412.96で引け、3.49%下落した。ビジネス・タイムズによると、地場銀行3行が下げを主導した。前日にもOCBCとUOBが主導して1.6%下げており、指数は2営業日で5%近く失った。売りは寄り付きから始まった。BusinessTodayによれば、STIは寄り付き直後に1.22%下げて5,539.75となり、DBSは2.32%安の75.69シンガポールドルだった。午前も遅い時間には、銀行などの優良株の総崩れで指数が2%超押し下げられ、数十億ドル分の時価が消えたとビジネス・タイムズは伝えた。
ビジネス・タイムズは原因をはっきりと書いた。インフレと金利への懸念が投資家を動揺させた、という。前夜からの二つの材料が重なった。一つは米連邦準備制度理事会(FRB)の9月の会合の議事要旨で、シンガポール時間の木曜未明に公表された。大半の当局者が、年末までにもう一度の利上げが適切になるとみていたことが分かった。もう一つは原油の再上昇である。ビジネス・タイムズによると、原油は中東の供給不安と、トランプ大統領が米中間選挙の前にイラン攻撃を命じる可能性があるとの報道を受けて上昇した。ホルムズ海峡付近でのタンカーへの攻撃は、イラン戦争が始まって以来、週単位で最も高い水準に達したという。
圧力は地域全体に及んだ。ビジネス・タイムズによると、インフレ懸念でアジア株が下げるなか、日本と韓国の株も下落した。CNAは、アジアの債券がAI関連債の大量供給にのみ込まれたと伝えた。欧州では銀行株が3か月ぶりの安値まで下げた。金はふつう市場が不安定なときに買われるが、9週間ぶりの安値圏にあった。金利が上がると金の魅力が薄れるためだ。夕方、原油の急騰と高い債券利回りがインフレ懸念を強め、ウォール街は安く始まったとビジネス・タイムズは伝えた。
なぜ銀行なのか。STIで最大の銘柄であり、金利見通しの変化の影響を最も受けやすいからだ。金利が上がれば貸出利ざやは広がりうるが、借り入れコストが急に上がると、企業や家計が返済に行き詰まる危険が高まり、銀行が持つ債券の価値も下がる。銀行の大きな持ち分を握る海外ファンドは、アジアへの投資を減らすとき、素早く売ることができる。
銀行そのものに問題が起きた兆しはなく、値動きは世界の市場に連動していた。個人投資家にとって、こうした2日間が試すのは、企業の基礎的な力よりも神経のほうだ。DailyDropは、金曜も外国勢の売りが続くか、次の米インフレ統計が何を示すか、MASが今月後半の金融政策声明でリスクをどう説明するかを見ていく。