10月7日、高等裁判所はハンター・バレーのマウント・プレザント炭鉱の拡張をめぐるMACHエナジーの上訴を退けた。多数意見の3人、ゴードン、エデルマン、ビーチ=ジョーンズの各判事は、NSW州独立計画委員会が、石炭が燃やされるときに出るガスであるスコープ3排出量を最小限にする条件を付けるかどうかを検討していなかったと判断した。報道では、スコープ3はプロジェクトの排出の約98%にあたる。ギャゲラー長官とジャゴット判事はこの点で反対した。5人全員が、委員会は事業が環境に及ぼしうる影響を検討する義務を果たしていたと認め、この義務についての控訴裁判所の理由づけを退けた。気候変動が開発地の周辺地域における影響にあたるかどうかは、裁判所は判断しなかった。事件は委員会に戻る。控訴裁判所は2025年7月に承認を無効としており、高等裁判所は5月に審理した。活動家は歓迎し、鉱業界は投資の流出を警告し、弁護士は他の承認が再燃しうると語った。
オーストラリアの石炭輸出の承認は、石炭を海外で燃やすことによる気候への影響と向き合わずに済んできた。高等裁判所が意思決定者にそれを検討させたのは、これが初めてだ。炭鉱の排出の大半は顧客の側で出るため、影響の規模は大きい。
ハンター地域で石炭の仕事に就いている人や、鉱業株を持つ人は、ほかの事業でも再審査や遅れが出ると見ておきたい。それ以外の人への影響はゆるやかだ。承認では、排出に関する条件への、より踏み込んだ検討が必要になる。
裁判所は書かれたとおりに法を適用した。意思決定者は、承認する事業の気候への害を抑えるかどうかを検討しなければならず、そのことを示さなければならない。
この判決は、法に基づいて承認された事業への訴訟の波を招き、雇用と投資を危うくする。しかも裁判所が大きな問いを避けたため、実際の基準は不明確なままだ。
これを禁止と取り違えてはならない。見るべきは、委員会によるマウント・プレザントの再審査と、ほかの炭鉱への最初の訴えだ。原則がどこまで及ぶかが、そこで分かる。政府自身の石炭・ガスの判断は、この判決が未決のまま残した政治の問いである。
ABC News · SBS · Sydney Morning Herald · The Age · The Guardian · Australian Financial Review · 98.1 Power FM · Mining.com.au · Monash Lens解説(10月7日)· 判決文は未確認。裁判官の内訳は報道による
高等裁判所、NSW州の大型炭鉱拡張を認めず 排出量が理由、他の承認にも波及の可能性
3対2の多数意見で、同裁判所は計画委員会が炭鉱の下流排出に関する条件を検討しなかったと判断した。気候団体は歓迎し、鉱業界は投資の流出を警告し、ある弁護士は「パンドラの箱」と呼んだ。
オーストラリア高等裁判所は水曜、MACHエナジー(MACH Energy)の上訴を退けた。ハンター・バレーのマウント・プレザント炭鉱で、22年間の拡張計画の承認を回復させようとした同社の試みは、これで終わった。ABC、SBS、シドニー・モーニング・ヘラルド紙、ジ・エイジ紙、ガーディアン紙、オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー紙(AFR)がそろって判決を報じた。ABCは石炭・ガス業界にとって大きな地殻変動だと伝えた。計画上の判断が気候への影響をどこまで見なければならないかについて、国の最高裁が示した初めての判断でもある。5人の裁判官のうち3人、ゴードン(Gordon)、エデルマン(Edelman)、ビーチ=ジョーンズ(Beech-Jones)の各判事は、NSW州独立計画委員会が法定の義務を果たしていなかったと認めた。委員会は炭鉱自体の排出には条件を付けた。だが排出全体に占める割合は小さい。いわゆるスコープ3排出量、つまり石炭が海外で燃やされるときに出る温室効果ガスを最小限にする条件を付けるかどうかは、検討していなかった。報道では、この下流分がプロジェクト全体の約98%にあたる。ギャゲラー(Gageler)長官とジャゴット(Jagot)判事はこの点で反対した。
事件は、法に従ってやり直す審査のため委員会に差し戻される。判決は一部の見出しが示すほど広くない。別の争点では5人全員が一致した。委員会は事業が環境に及ぼしうる影響を検討する義務を果たしていた、という判断で、これに反するNSW州控訴裁判所の理由づけも退けた。一方、気候変動が開発地の周辺地域における環境影響にあたるのかという大きな問いには、裁判所は答えを出さなかった。論評者は、この点が未決のまま残ったと指摘する。訴えを起こしたのは地元の住民団体、デンマン・アバディーン・マスウェルブルック・スコーン健康環境グループ(Denman Aberdeen Muswellbrook Scone Healthy Environment Group)だ。NSW州控訴裁判所は2025年7月に承認を無効とし、高等裁判所は12月に審理の受理を決めて、5月に審理した。報道は、別の後の承認により炭鉱は2032年ごろまで操業を続けられるとも伝えている。これは今回の上訴の対象外で、計画関連の記録と照らした確認は取れていない。
反応はすぐに割れた。SBSによると、活動家の間では歓声が上がり、ある活動家は計画手続きが見せかけにすぎなかったことが露呈したと語った。NSW州のある議員はガーディアン紙に、弁護士は石炭の承認を止めるため裁判所に駆け込むべきだと述べた。ヘラルド紙は、この判決は炭鉱承認をめぐる訴訟を再燃させうる「パンドラの箱」だとする法律家の見方を紹介した。反対側では、AFR紙が、鉱業界は画期的な判決が投資を危うくすると警告していると報じ、高等裁判所の炭鉱担当の裁判官は気候活動家ではないとして冷静な対応を促す論評も載せた。ジ・エイジ紙は、オーストラリアの鉱業に法的な清算の時が来たと書いた。判決はマウント・プレザントも、ほかのどの炭鉱も止めるものではない。意思決定者に、承認の前に下流排出を検討するよう求めるだけだ。それでも石炭を承認するのかという政治的な問いは、政府の手に残る。