アンディ・バーナム首相の政府は週末、刑事法院の多くの裁判から陪審を外す計画を断念すると発表した。キア・スターマー卿の下で作られたこの計画は、見込まれる刑が3年未満の事件では裁判官1人が審理するはずだった。司法省はBBCに対し、裁判官のみの審理は今後、一部の詐欺・金融事件にだけ適用されると述べた。アレックス・ノリス司法相は、反発の強さを聞いて方針を変えたと述べ、滞留は「今の議会の任期中に」減り始めると語った。報道は、6月末時点の滞留を8万829件としている。法案は依然として、一部の事件で被告が刑事法院での裁判を選ぶ権利を奪い、治安判事の最大量刑を2年に倍増する。刑事法廷弁護士協会は、これで年間約2万5000件が治安判事に回りかねないと見積もる。ロー・ソサエティ、法廷弁護士評議会、刑事法廷弁護士協会は撤回を歓迎しつつ、この懸念を示した。
陪審裁判は、イングランド法で最も古い権利の一つだ。この計画は労働党と法曹界を二分していた。撤回は、新首相がスターマー政権から引き継いだ政策をどう扱うかの合図でもある。ただ、計画の理由は本物だった。被害者も被告も、裁判を何年も待っている。最も議論を呼んだ対策を外せば、陪審を残したまま順番待ちをどう減らすかという問いは答えのないまま残り、負担は、すでにあふれている治安判事裁判所にかかる。
陪審員への召喚を受けたなら、当面は何も変わらない。被告になった場合や、どちらの法廷でも審理できる罪の被害者になった場合は、今後、審理の場を被告ではなく裁判所が選ぶことになるかもしれない。自分の事件の審理を待っているなら、日程が近く動く見込みは薄い。閣僚は滞留がどれだけ減るか、数字を示していない。
政府は耳を傾けた。陪審計画は対策のなかで最も不評な部分で、弁護士と労働党議員の一派が反対していた。これを外せば、閣僚は待ち時間を減らせる改革、たとえば治安判事の増員や開廷日の拡大に集中できる。
撤回は見せかけだ。法案は治安判事の権限を倍にし、審理場所の選択を制限することで、数万件の重大事件を陪審から取り上げる。しかも、それを審理する態勢は整えていない。滞留は約束では減らない。
見出しではなく、二つの数字で判断したい。一つは、法案が最終的に治安判事に定める量刑の上限だ。いま取りざたされるのは2年で、それが続く月ごとに、陪審の法廷から事件が出ていく。もう一つは、変更後に出る最初の四半期の滞留の数字だ。春になっても8万1000件近いままなら、この方針転換は計画なき後退に見えるだろう。二つとも、出たときに報じる。
BBC News(Yahoo経由), ITV News, Novara Media, Eastern Eye, GB News, Brit Brief, LBC, Law Gazette(いずれも2026年10月4〜5日)
バーナム政権、陪審裁判の制限計画を撤回。裁判官のみの審理は一部の詐欺事件に限る
この方針転換は、法廷の滞留を減らすためのスターマー政権期の改革を覆すものだ。弁護士らは歓迎したが、治安判事の量刑権限は依然として倍増されるため、陪審裁判への「深刻な脅威」は残ると言う。
政府は、刑事法院(Crown Court)の多くの裁判から陪審を外す計画を取り下げた。週末に発表された今回の変更は、前首相のキア・スターマー卿(Sir Keir Starmer)の下で作られ、デビッド・ラミー(David Lammy)司法相が最初に打ち出した改革を覆すものだ。この計画は、最も重い罪と、3年を超える刑が見込まれる「どちらの法廷でも審理できる罪」には陪審を残し、それ以外はすべて裁判官1人に委ねるものだった。見直し後の案では、裁判官のみの審理は一部の詐欺・金融事件に限られると、司法省がBBCに述べた。7月にアンディ・バーナム(Andy Burnham)氏が首相に就いた際にこの職に就いた司法相兼大法官のアレックス・ノリス(Alex Norris)氏は、この案への反発の強さを聞いて「方針を変えた」と語った。報道によると、バーナム氏はこの問題で労働党の平議員数十人が造反しかねない状況で政権に就いた。計画を批判して労働党の院内会派資格を停止された法廷弁護士出身の議員カール・ターナー(Karl Turner)氏は、撤回を歓迎した。事情に詳しい人々には意外ではなかった。法律専門誌のロー・ガゼットは、バーナム氏が制限を取りやめる可能性をほのめかしていると報じ、City AMは同氏が陪審裁判を守るよう法曹界から圧力を受けていると伝えていた。複数の報道機関は、この決定をスターマー政権期の政策のまた一つの撤回と評した。ノリス氏は、6月末時点で8万829件だった法廷の滞留は「今の議会の任期中に」減り始めると強調したが、数字は示さなかった。裁判官のみの審理を法制化するのは一連の対策の中で最も実現が難しく、他の部分も遅らせたはずだと同氏は主張した。今後10年で、順番待ちは大幅に減るという。市民団体のディフェンド・アワ・ジュリーズ(Defend Our Juries)は、撤回を「正しい方向への一歩」と呼んだ。
弁護士らも歓迎したが、対策全体を歓迎したわけではない。裁判所法案は依然として、一部の事件で被告が刑事法院での裁判を選ぶ権利を奪い、治安判事の最大量刑権限を2年に倍増する。刑事法廷弁護士協会(Criminal Bar Association)は、これで暴行や性犯罪を含む年間約2万5000件が、ボランティアの治安判事に回りかねないと言う。同協会は、治安判事を審理に「まったく備えのない」存在と呼ぶ。協会のアンドルー・トーマス(Andrew Thomas)KC会長は、法廷弁護士らは「喜んでいる」が、陪審裁判への「深刻な脅威」は法案に残っていると述べた。ロー・ソサエティ(Law Society)は新たな立場を「常識的」と評しつつ、治安判事裁判所も過去最大の滞留を抱え、受け入れ能力の拡充が要ると警告した。法廷弁護士評議会(Bar Council)のカースティ・ブリムロー(Kirsty Brimelow)KC会長は、「重要で歓迎すべき動き」と呼んだ。一つの数字はまだ欠けている。閣僚は法案が成立してから量刑の上限を決めるといい、その数字が、陪審制度から外れる事件の数を左右する。