社会·テクノロジー · 報道照合 ✓ 7社 · 件数は各社発表

一週間で1,200万件超。焼肉きんぐ・GMO・大和証券・楽天ドライブ、不正アクセスの公表が相次ぐ

10月5日から6日にかけて、企業の不正アクセス被害の公表が相次いだ。物語コーポレーションは5日、「焼肉きんぐ」公式アプリへの不正アクセスで、会員1,078万8,963件の会員番号・氏名・メールアドレス・電話番号が漏えいしたと発表した。アプリ登録数1,080万8,784件のほぼ全員にあたる。ログインパスワード、生年月日、保有ポイントを含む利用履歴は流出しておらず、決済情報は保有していない。不正アクセスは10月2日に確認し、3日に流出を確認した。GMOインターネットグループ傘下のGMOリサーチ&AIは6日、運営するアンケートサイトから会員の氏名や住所など最大94万件余りが流出したと発表した。大和証券は5日、委託先スカラコミュニケーションズのシステムが10月2日夜から3日朝にかけて不正アクセスを受け、約22万件、うち顧客約11万人の口座番号が漏えいした可能性があるとした。大和証券自身のシステムへの侵入は確認されておらず、漏えい情報だけでは取引はできないとしている。楽天ドライブは6日、管理用アカウントの認証情報が不正に取得され、1万5,382アカウントの写真や文書が1月29日から9月17日まで閲覧可能な状態だったと公表。313アカウントでは暗号化されたパスワード情報も取得された。9月28日にはタイムズカーの運営会社が約660万件の漏えいを公表している。ニッケイ・アジアはこれらを日韓の企業を横断する攻撃の波と位置づけた。各社とも原因と経路は調査中で、事案同士のつながりは確認されていない。

一つ一つは別の事件だが、同じ週に1,200万件を超える個人情報が流れた。共通するのは、狙われたのが「普通の会社」と「委託先」だということだ。焼肉店のアプリ、アンケートサイト、証券会社の外部システム。守りの薄い入口から大量の氏名・連絡先が出ていく。パスワードや決済情報が無事でも、氏名・メール・電話番号がそろえば詐欺メールの材料になる。

焼肉きんぐのアプリ、GMOのアンケートサイト、大和証券、楽天ドライブのどれかを使っているなら、自分宛ての「本物らしいメール」が増えると考えたほうがいい。各社を名乗るメールやSMSのリンクは開かず、公式アプリやサイトから確認する。他のサービスで同じパスワードを使い回しているなら、きょう変える。

件数の大きさに比べて各社の初動は早い。確認から2〜3日で公表し、何が漏れて何が漏れていないかを明示している。

公表は早いが、原因は「調査中」ばかりだ。委託先の管理と管理用アカウントの保護という基本が繰り返し破られている。件数の大きい会社ほど、なぜ全件を一つの入口から取れる設計だったのかを説明すべきだ。

きょうの数字は「1,078万件」ではなく「ほぼ全員」だ。登録者のほぼ全員分を一度に取れる仕組みだったことが問題の核心。見るべきは、各社が「原因」を言葉で説明する日。それまで、届くメールは全部疑っていい。

DailyDrop 日本版 第3号・2026年10月7日 朝刊

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