米10年債利回り、一時5.35%で2002年以来の高さ。FOMC議事要旨は「年内の追加利上げが適切」
米国の10年債利回りは10月7日の取引で一時5.35%(配信元によっては5.365%)まで上昇し、2002年以来の高水準をつけた。390億ドルの10年債入札は堅調だったが、落札利回り5.3%は2000年以来の高さ。需要が確認されると利回りは5.288%前後まで戻した。30年債は一時5.724%と24年ぶりの水準。背景には、ホルムズ海峡でイランによる船舶攻撃が増え、ブレント原油が再び1バレル100ドルを超えたことがある。原油高はインフレ再加速と読まれ、債券の買い手がより高い利回りを求めた。同日公表された9月15・16日分のFOMC議事要旨では、多くの参加者が年末までの追加利上げが適切になりそうだと判断していた。ただし時期の示唆は乏しい。FRBは9月会合で政策金利を0.25%引き上げ3.75〜4.00%とし、2023年7月以来の利上げに転じていた。次回会合は10月27・28日。金利市場は10月利上げを20%前後しか織り込んでいない。日本では新発10年債利回りが午後3時前に3.100%と30年ぶりの水準で推移し、ドル円は午前に158円51銭まで上昇した後、158円台前半〜半ばで推移した。
米10年債は世界の金利の土台だ。5.3%台が続けば、住宅ローン、企業の借入、新興国の資金流出、すべてに効く。日本にとっては二重に効く。米金利高はドル高円安を招き、同時に日本の長期金利にも上昇圧力をかける。日銀が利上げに慎重なまま米国が上げ続ければ、円安が物価を押し上げる経路が太くなる。
住宅ローンを変動で借りている人は、日本の長期金利3.1%と短期金利1.25%の今の差を頭に入れておく。固定への切り替えを考えるなら、見る数字は米10年債ではなく日本の10年債だが、その日本の数字を動かしているのが米国だ。輸入品の値段は158円のドル円がそのまま効く。
入札が堅調だったのが重要だ。5.3%なら買い手はいる。市場は機能している。
落札利回りが2000年以来の高さという事実が全てだ。米政府の利払いは膨らみ、原油が100ドルを超え、FRBは利上げを示唆する。買い手がいるのは「高い利回りだから」であって安心材料ではない。
きょうの数字は5.35%ではなく「落札利回り5.3%、2000年以来」だ。市場が米国債を買う条件が26年ぶりの水準になった。見るべきは、あす東京朝のドル円と長期金利。158円台後半、3.1%超えへ動けば、日本株のきょうの「安値引け」は続きを持つ。
DailyDrop 日本版 第3号・2026年10月7日 朝刊