政治·農業 · 報道照合 ✓ 2社 · 給付率は政府関係者への取材に基づく報道、決定前
消費減税で手取りが減る中小農家に給付金。売上高の5%程度で政府が調整
政府は、食料品の消費税減税で手取りが減る中小の農家などに、売上高の5%程度の給付金を出す方向で調整に入ったと、毎日新聞と朝日新聞が10月8日に報じた。農家の多くは免税事業者か簡易課税の事業者で、減税後は売り値に含まれる消費税分が減る一方、肥料や資材の仕入れには10%の消費税がかかり続ける。共同通信は8月、この差を埋める給付の検討を伝えていた。制度の細部は27年度予算案の編成過程で決まる。高市首相は8日、減税の財源を特例公債に頼らず賄うと述べた。簗農水相の発言問題で、立憲民主党は参院農林水産委員会の開催に応じない考えだ。
消費税を下げると、買う人の負担は減るが、売る側の小さな事業者の手取りが減るという逆の効果がある。給付金はその穴埋めだが、新たな支出になる。財源の説明と一緒に問われる。
農家から直接買う人や、農業を営む家族がいる人には関係が深い。給付の対象と率は年末の予算編成で決まる。それまでは報道の数字として受け止める。
免税の小規模農家にしわ寄せがいく構造は前からわかっていた。給付で穴を埋めるのは筋が通る。
減税の穴を給付で埋め、その給付の財源をまた探す。制度が複雑になるほど、恩恵の行き先は見えにくくなる。
きょうの数字は「5%程度」。まだ報道の段階で、政府の決定ではない。見るべきは、対象を売上高でどこまでに区切るかと、農林水産委員会が開かれるかどうか。所管の大臣が委員会に立てない状態が続けば、給付の設計は国会の外で決まることになる。
DailyDrop 日本版 第5号・2026年10月9日 朝刊