サウジアラビアの民間航空当局は10月10日(土)、リヤドのキング・ハリド国際空港が攻撃を受け、12人が死亡、309人が負傷したと発表した(AP通信、ロイター)。毎日新聞は、死者に米国人が含まれると伝えた。AP通信と朝日新聞は、イランが支援するイエメンの武装組織フーシ派による攻撃の疑いがあると報じた。ロイターによると、フーシ派はサウジの空港を巡る警告を改めて出した。サウジは空港の閉鎖を延長した(AP通信)。同じ空港は先週も攻撃を受け、サウジ国籍の3人が死亡した(アルジャジーラ)。ルビオ米国務長官は攻撃を非難し、米国はサウジの側に立つと述べた。朝日新聞と毎日新聞は、トランプ大統領が反撃への参加を「検討する」と述べたと伝えた。
空港という民間の施設で、死傷者が300人を超えた。攻撃が続けば、サウジの空の玄関が止まり、湾岸の航空と物流に響く。米国が反撃に加われば、イランとの対立が地域の戦争に広がる恐れがある。原油の供給と航路の安全は、世界の物価に直結する。
日本は原油の大半を中東に頼る。ガソリンや灯油の店頭価格は、原油相場に遅れて反映されるため、すぐには動かないが、月曜以降の相場次第で数週間後の価格に及ぶ。中東への出張や旅行を予定している人は、外務省の海外安全情報と航空会社の運航情報を確かめたい。
民間人が多数死傷した以上、同盟国のサウジを守る行動は必要だ。反撃の構えを示すことが、次の攻撃を抑える。
反撃への参加は、米国をさらに戦争に引き込む。実行者が確定していない段階での軍事行動は、誤算や拡大の危険が大きい。
きょうの数字は「309人」。攻撃の大きさを示す一方、実行者と手段はまだ確定していない。見るべきは三つある。トランプ氏が「検討」から決定に進むか、フーシ派が次の空港攻撃を予告するか、そして週明けの原油がどう反応するか。東京市場は休場なので、日本の投資家は13日の再開まで、海外の値動きを見ることになる。
AP通信 · ロイター · NPR · ガーディアン · 朝日新聞 · 毎日新聞 · 時事通信 · アルジャジーラ(10/9〜11。死傷者数はAP通信とロイター、米国人の死者は毎日新聞、反撃の検討は朝日新聞と毎日新聞)
リヤド国際空港への攻撃で12人死亡、300人超が負傷。フーシ派の関与が疑われ、トランプ氏は反撃への参加を「検討」リヤド国際空港への攻撃で12人死亡、300人超が負傷。フーシ派の関与が疑われ、トランプ氏は反撃への参加を「検討」
死者に米国人が含まれると伝えられ、米国は強く反応した。週明けの原油市場と、日本の燃料価格への波及が焦点になる。
サウジアラビアの民間航空当局は10日、首都リヤドのキング・ハリド国際空港が攻撃を受け、12人が死亡、309人が負傷したと発表した(AP通信、ロイター)。毎日新聞は、死者に米国人が含まれると伝えた。AP通信と朝日新聞は、イランが支援するイエメンの武装組織フーシ派による攻撃の疑いがあるとし、フーシ派はサウジの空港への警告を改めて出した(ロイター)。同じ空港は先週も弾道ミサイルで狙われ、サウジ国籍の3人が死亡していた(アルジャジーラ)。フーシ派は8日にも新たな攻撃を主張し、サウジ主導の有志連合は弾道ミサイル2発を迎撃したと発表していた(AP通信)。今回は被害が桁違いに大きく、空港の閉鎖は延長された(AP通信)。キング・ハリド国際空港は、サウジの国内外の旅客と貨物を担う主要な空港の一つだ。フーシ派の支配地域にあるサヌア空港も攻撃を受けたと、フーシ派系のテレビが伝えた(ロイター)。ただ、実行者の特定と、攻撃の手段の詳細は、まだ確認できていない。
米国の反応は早かった。ルビオ国務長官は攻撃を非難し、米国はサウジとともにあると述べた(ロイターなど4社)。トランプ大統領は、反撃への参加を「検討する」と語ったと朝日新聞と毎日新聞が伝え(NPRも同様)、参加するかどうかは決まっておらず、サウジ主導の有志連合は報復を誓った(ガーディアン)。背景には米国とイランの対立がある。米軍は、イランの海上封鎖を破ろうとした貨物船を航行不能にしたとロイターが報じた。中東の戦争は、国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会でも最大の議題になる見通しだ(ロイター)。市場への影響は、まず原油に出る。WTI原油は9日に91.85ドル(+0.39%)、S&P500は7,811.54(+0.59%)、金は4,216.3ドル(+1.43%)で引けたが、いずれも攻撃の前の水準だ。東京市場は12日、スポーツの日で休場となり、再開は13日になる。日本は原油の大半を中東から輸入しており、供給と海上輸送にどう響くかが焦点だ。死者の国籍別の内訳や、日本人の被害の有無、日本政府の対応は、まだ確認できていない。